2018年度 関西大学入試問題<日本史>全体講評

●関西大学 全体講評(日本史)

例年と同様に、問題作成にあたっては高等学校の日本史教科書に準拠し、その学習内容を基本とするよう留意した。
2018年度入試における日本史問題の形式と出題方針は、次の(1)・(2)のとおりである。

目次

形式と出題方針

(1) 設問数は大問が4問(Ⅰ~lV)で、すべてマークセンス方式とした。
配点は、Ⅰ・Ⅱの2問において小問が各10問20点、Ⅲ・IVの2問において小問が各15問30点で、合計100点である。
ただし、2月7日・2月8日実施の全学部日程において、法・文・経済・政策創造・人間健康学部を3教科型【同一配点方式】で受験した場合の配点は、Ⅰ・Ⅱの2問は小問がそれぞれ10問30点、Ⅲ・IVの2問は小間がそれぞれ15問45点で、合計150点となる。

(2) 試験間題は、全時代にわたる政治・経済・社会・文化・対外関係などの各分野から幅広く出題するよう努めた。
難易度にも留意し、各問題の組み合わせを慎重に検討して、各日程間の平均点に大きな差異が出ないよう配慮した。

本年度の入学試験結果から見た受験対策上の注意点

(a) まずは教科書をしっかり読み通し、日本史の流れを正確に把握することが大切である。
これを基礎におき、用語集や図録・図説などによって知識を整理しながら、さらに積み上げることが望ましい。
また、受験勉強の合間に、博物館や史跡・寺社などを見学することを勧める。
自分で体感した歴史資料や文化遺産に関する知識は、確実に身につくからである。

(b) それぞれの時代における政治の動きと経済・社会のしくみ、文化のあり方、および重要な事件や人物・地名などを相互に関連づけて理解することが求められる。
日本史の各事象を立体的に把握し、広い視野から歴史の問題を考える習慣をつけておくことが重要である。

(c) 旧国名に関する問題、歴史地名を地図上に求める問題、写真をもとに出土した遺物を問う間題の正答率が、今回もかなり低かった。
また、例年と同様、史料問題の正答率も相対的に低かった。
教科書や図録に掲載されている地図・写真・図・表・年表などにはできるだけ目を通し、少なくとも旧国名とその位置は理解しておいてほしい。
さらに、史料集に収められた重要史料とその解説にも注意を払ってほしい。

(d) 問題文をしっかりと読まず、表面上の理解にとどまって類似する事項と混同した結果、誤答を選択する受験生が少なくなかった。
問麺文には正答を導き出すヒントが隠されている場合が多い。
問題文を何度も慎重に読み解き、熟考することで正答に到達するような姿勢を身につけてほしい。

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