現在、大志学園の自習室では、受験生が年内に実施される公募推薦入試に向けて、日々過去問題に取り組む姿が見られます。そんな中で、年明けに実施される共通テストや一般入試に向けて、「過去問はいつから始めればよいのか?」という質問をよく受けます。今回は、その問いに対して大志学園がいつも伝えている考えをお話ししたいと思います。
まず、入試日をゴールとした受験勉強において、過去問を解く目的は大きく分けて三つあります。
一つ目は、志望校の出題傾向や問題量を知ること。
二つ目は、現在の学力と志望大学で求められる学力との差を確認すること。
三つ目は、本番の試験で制限時間内に問題を解けるよう、解答のコツを身につけること。
特に共通テストは問題量が多いため、「解く順番を決める」「捨てる問題を見極める」といった戦略も、この三つ目の目的に含まれます。
次に、過去問を解き始めるタイミングは、目的によって異なります。
一つ目と二つ目の目的(傾向の把握・学力差の確認)のために過去問を解くのは、およそ高校3年生の夏頃が目安です。志望校が決まり、基礎知識が概ね身についた時期に入試の問題形式や分量を知ることで、現在とのギャップを把握し、受験勉強の後半に向けた方向性を定めることができます。
志望校のレベルが高い場合は、より早い段階で基礎固めを終える必要があるため、過去問に触れる時期も夏より前になることがあります。
一方、入試直前期における「過去問を解く目的」は、三つ目の「本番で時間内に解けるようにすること」です。
その練習を始める時期の目安は、入試日のおよそ1か月前から。理由は、時間を計って過去問を解く行為は「知識を出す練習(アウトプット)」であり、アウトプットに時間を割く分、インプットの時間が減ってしまうためです。アウトプットの比重が早くから大きくなりすぎると、せっかく蓄えた知識が抜け落ちやすくなります。多くの受験生がまだインプット中心の時期であることを考えると、過去問演習の期間は必要最小限に留めるべきです。
しかし同時に、問題形式に慣れ、時間配分のコツを身につけるためには一定の練習期間も必要です。そのため、入試の約1か月前からは、実際の本番を意識して時間を計りながら過去問を解くことをおすすめしています。
共通テストに向けて過去問を解き始める時期は12月中旬頃、2月に始まる私立大学入試に向けては1月1日頃からが目安です。
なお、第一志望が国公立大学の受験生は、私立大学対策を共通テスト後に行うことになります。そのため、共通テスト利用入試を上手く活用する受験プランを立てることをおすすめします。
また、過去問を解く順番については、古い年度から始め、最新年度を最後に解くことを推奨しています。最新の問題が今年度の出題傾向に最も近いためです。 大志学園では、受験勉強の開始から入試が終わるまで、学力向上のための指導はもちろん、一人ひとりの受験状況に合わせた学習プランを立て、学習カウンセリングや面談を通して、落ち着いて受験勉強に集中できるようにサポートしています。
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